なぜ本命だと値引きしてもらえないと考えるのか?
これってホントよく言われますよね。雑誌にも良く書いてますし。
でも現役ディーラーセールスの私から言えば「はぁ?何言ってんの?」ってカンジなのです。
もちろん本当に複数の車種で迷っている方もたくさんいらっしゃいますが、今回は本命が決まっている事が前提です。
本命が決まっているのに競合を匂わせて商談することは間違いですし時間の無駄です。
なぜ間違いなのか?詳しく説明しましょう。
本命の車種だとバレてしまうと大幅値引きはしてもらえない?そんなバカなことはありません!
目当ての車種があってディーラーに行き、営業マンと商談を始めたとします。
最初からはっきりと「この○○という車が欲しい」と伝えたとき、営業マンはどう考えるのか?
1・「欲しいって言ってるから値引きしなくても買うんだろう!値引きを抑えた見積りを出そう!」
2・「車種が絞れているなら商談の時間が短縮できるな。希望の金額に近づけて早めに契約してもらえるよう進めよう!」
どっちだと思いますか?
私の考えは2番ですが、人それぞれ考えるところは違うでしょう。
ですが、少なくとも1番のように考えるアホがいると思いますか?
いくら希望の車種だといってもお客様の足元を見るような商売ができる業界ではありません。
そんなセールスをしている会社や営業マンいると思いますか?
そんな営業マンがいるとしたら、本命だからと言って必ず売れると思っているのでしょうか?
お客様には「買わない」という選択肢があることを忘れてしまっているのでしょうか?
本命だから値引きが期待できないってまったく意味がわからないのです。
だれか私に理解できるよう説明してもらえませんか?
欲しくもないのに相見積りを取るために他社に行くのは時間の無駄!
本当に迷っているならまだしも、本命は決まっているのにわざわざ相見積りをするために時間をかけるのはハッキリ言ってムダでしかありません。
なぜそのようなやり方がいまだにテクニックとして語られているのかがわかりません。
車の値段なんてグレードが変わるだけで大きく変わります。
他社の車がいくらだったからと言って、その値段に合わせてくれるのでしょうか?
だったら軽自動車の見積りをもって400万円の車を買いに行ったらどうなると思いますか?
競合車種の見積りがまったく意味がないとは言いませんが、ほとんどの場合効果はありません。
ただただ商談の障害になり、時間を無駄にするだけです。
本命が決まっているのなら、素直にその車の商談に時間をかけましょう。
セールスは買うかわからないお客様よりも買ってくれそうなお客様に力を注ぐ
お客様を分けて考えるのは良いことではありませんが、私たち営業マンも効率を求めます。
毎月のノルマに追われて必死に販売活動をしている以上、どうしても優先順位が変わってきます。
例えば・・・
1・「店長。○○様は他社と迷っているので契約してくれるかわかりませんが、あと○○円値引きしてほしいと言っているので許可をもらえませんか?」
2・「店長。○○様は最初から当社に絞ってもらっていて購入意欲も高いです。あと○○円の値引きで契約というところまできているので許可をもらえませんか?」
どうでしょうか?どちらが良い条件が出やすいと思いますか?
考えなくてもわかりますよね。
お客様自身が買うか買わないかを決める
そしてここが間違いの元で大事な部分だと思うんですが、
私たちはいつだってお客様の「買わない」という選択肢を忘れてはいない
ということです。
いくら本命の車種と聞いていたって、私たちは必ず買うなんて思っていません。
皆さん自身がこの「買わない」という選択肢を忘れていませんか?
競合車種があるフリなんてしなくても、出てきた条件が悪くて足元見られていると感じるならば買わなければいいだけのことです。
皆さんはそれまでの商談を何もかもゼロにする無敵のカードを持っているのです。
その切り札を使うか使わないか決めるのはお客様。
使わせないように納得して商談を進めていくのが優秀な営業マンなのです。
本命車種が決まっているなら素直に伝えよう
1・集中して商談するために本命ならば最初で伝える
2・本命なのに競合があるフリは時間の無駄
3・決めるのはあなた自身
大事なのでここでも繰り返しますが、
4・私たちはお客様の買わないという選択肢をいつだって忘れていない
間違った交渉テクニックは時間の無駄ですよ?