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【てるみくらぶ問題】から考える いいかげんに安さだけを求めるのはヤメにしない?

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【てるみくらぶ問題】から考える いいかげんに安さだけを求めるのはヤメにしない?

安さだけが正しいことなのか?

このブログは車を【一円でも高く売る】こと、【一円でも安く買う】こと、車の買替などにあたって損をしない、得をする方法について伝えたくて立ち上げました。

ネットには間違った情報や実際の現場からはかけ離れた内容のことが多く、実際にその業界で働いている人間の本当の声を知ってほしいという気持ちでした。

今回は車とは関係のない旅行代理店の話とはなりますが、商品を販売したりサービスを提供したりする立場として、

安さを売りにする格安ツアー会社てるみくらぶの倒産について書いてみたいと思います。いつも書いていることと逆に感じることもあるかもしれませんが、

毎日ディーラー店舗でお客様と接しながら、感じることや考えることなども含めて伝えていきたいと思います。

 

【てるみくらぶ】破産の概要

ここ数日メディアで報道されている【てるみくらぶ】の倒産。テレビやネットニュースなどで詳しく報道されていますが、一応まとめてみましょう。

公式サイト【てるみくらぶ】(破産のお知らせのみの表示です)

・平成10年(1998年)12月に設立し自社【てるみくらぶ】を利用した海外主体の一般旅行業を手がけていた。

・オンライン予約事業が中心

・東京本社以外にも札幌、名古屋、大阪、福岡に営業所を構える

・ハワイ、グアム、サイパン、韓国などに現地法人を設立

・平成29年(2017年)3月24日になりツアーの航空券が発券できなくなり問題が表面化。

・平成29年(2017年)3月27日に東京地裁に自己破産を申請し同日破産手続き開始決定

・申請時の負債は約151億円

・このうち一般客約3万6000件、人数にして約9万人に対して約100億円

・3月26日時点での海外に滞在しているツアー客は約3000人

リーマンショック後、旅行業者の倒産としては最大となるそうです。

どうやって割安価格を提供してきたのか?

てるみくらぶは、航空会社から売れずに余った席を安く仕入れて格安ツアーを企画し、ネットを通じて広く販売することで成長してきたとのこと。

皆さん報道などで見ていると思いますので具体例は控えますが、激安どころか本当に旅行できるのか?と疑ってしまうくらい安いツアーもあったようですね。

しかし旅行直前になっても日程や時間帯、ホテルが確定しないなどのケースが多いようで、かなり無理なツアー企画をしていたことが想像できます。

 

 

経営が悪化した原因は?

近年は航空会社が直販を強化したり、効率化により機体を小型化するなどで割安な仕入れが難しくなったことや、シニア層獲得のために新聞広告などのコストが経営を圧迫した模様。

安く仕入れることが出来ず格安ツアー販売のビジネスモデルが破綻してしまっていた為、新たな顧客層開拓に乗り出すもうまく行かず、というところですね。

モノやサービスの値段には理由がある

私の個人的な考え方ですが、最近の安さが正義、のような風潮はあまり好きではありません。

確かに同じような見た目、機能であるなら当然安いほうがいいかもしれません。

しかしその価格差は原価のコストや品質だったりブランドだったりという理由から来ています。

品質やブランドとは、その商品に対する信頼度と考えられます。

安いモノって原価が安いものだからすぐ壊れたり、また安く買ったからと大事にしなかったりしますよね?

質のいいものを大事に長く使うほうが結果的に得だと私は考えています。

少々脱線しましたが、サービスを提供するにあたってもコストがかかります。

人件費や何らかの原材料費、宣伝のための広告費等々。

過剰な安さはモノの品質低下やサービス品質の低下につながります。

今回の【てるみくらぶ】についても、チケットや日程表が届かなかった、電話問い合わせをしても対応できる社員がいない、社員の態度が悪い、直前になってホテルがとれないと連絡してくるなど、

ネット上に以前からトラブルの書き込みが多数ありますね。とにかく対応が悪いという評判が多いです。サービス品質が低いということです。(宿泊がラブホテルだったという口コミも・・・)

なぜ品質が低いのか?

・格安を売りにしている

・売価が安いということは利益も薄いと考えられる

・利益がないと人件費も低く抑えないといけない

・人件費が安いと働いている人間の意識低下につながる

・意識が低い従業員には質の高いサービスは提供できない。

当たり前の話ですよね。

価格は安く、質は高くは間違っている

最近の風潮として、安い価格に高い品質を求めすぎていると強く感じます。

ネットでの口コミが重視されているのもその一端ですよね。

もちろん低価格で質の高いサービスを目指すのが企業努力です。

ですがその価格以上の質を求めすぎているのではないでしょうか?

みんな安いモノを探すのに質については文句を言う。

わがまますぎると思いませんか?

安いモノやサービスを利用するということはその価格でガマンしないといけないということです。

100円ショップで買ったモノがすぐに使えなくなっても文句は言わないですよね?

なぜならそのモノには100円以下の価値しかないので使えなくなったとしてもその結果を受け入れるしかないのです。

自動車ディーラーの質について

2,000字以上書いてここでやっと自動車業界に至りました(笑)

良く言われるケースだとディーラー車検。

高い、と言われることが多いです。(実は整備内容が多くなると、工賃などの関係で一般の整備工場より安くなったりしますが・・・)

しかしその価格差には理由があると思いませんか?

ただただ不当に高い整備料金を請求しているのでしょうか?

品質やブランドといったことを書いてきましたが、ディーラーとしてもやはり品質やブランドという価値があります。

そのメーカーに対するプロのメカニックによる診断、整備した部分の長期保証、蓄積した整備にたいするノウハウなど、

安さを売りにする整備工場にはない価値を提供しているのです。(異論反論あるでしょうが、少なくとも我々はその価値を高める努力をしています)

ディーラーの価格が不当に高いのであれば、整備を入れてくれるお客様なんてとっくにいなくなっています。

私たちはディーラーとしての品質を売り、お客様はその品質による安心感を買って頂いているのです。

車の値引きについて

私はこのブログで車を安く買える時期や安く買うための交渉術など、安さについて色々書いています。

今回のエントリーと今まで書いてきた事が相反するように思えるかもしれませんが、私は過剰な値引きを推奨しているわけではありません。

もともと過剰な値引きができる商品でもありません。

自動車販売業界では、新車販売は値引きをすることが慣習となっています。

各社値引きが出来る規定の金額などもありますので、その許される範囲の中で【一円でも安く買う】ためのことを書いています。

 

また値引きだけでなく、今後数年間安心して車を使いながら上手くディーラーと付き合ってほしいその結果お得になることもありますよ、ということをわかってほしいのです。

ただただ安く買う事だけを推奨しているブログではありません。

選ぶのは消費者。あなたには選択の自由があります。

今回のてるみくらぶの件は安さを求めるリピーターも数多くいたようです。

これだけ安いのであれば、対応の悪さなども許容できるという人たちですよね。

そういった人たちを否定するつもりは一切ありません。リピーターはこの価格であれば質が低くてもしょうがないと納得してリピートしているのです。

ですが、過剰な低価格ばかりを求める今の日本の状況が一番の問題点ですよね。(これ以上書くとデフレ云々~とかになっちゃうのでここまでにします)

モノの値段には理由がある。サービスの値段にも理由がある。

低価格ではなく、質を求めることが必要なのではないでしょうか?

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