後部座席が一番安全と言われていたのは間違いだった!
警察庁の調べでは昨年起きた交通事故の座席別致死率は後部座席がもっとも高かったそうです。
今回は自動車の安全面から書いてみたいと思います。
また私も運転時や後部座席に座っているとき、シートベルトを100%着用できていませんので反省も含めて考えてみたいと思います。
シートベルト着用は義務
原因はシートベルト着用率が低いことと分析しているそうです。
後部座席のシートベルト着用は2008年に義務化されていますが、一般道では反則金などの行政処分がないことに加え、
「後部座席は安全」という間違った認識が広まっていることも要因ではないか、ということです。
みなさんも聞いたことありませんか?後部座席は安全だと。
でも違っていたんですね。
ビジネスマナーでは後部座席が上座ですが・・・
私は間違った認識が定着してしまっている原因には、ビジネスマナーでの「上座」の認識があるのでは?と思っています。
車内での席順として、例えばタクシーに乗る場合など、乗り降りする左側のドアから一番遠く、また一番安全であると言われている運転席の後ろが上座である、と教えられてきました。
考えてみると上下(かみしも)は部屋の考え方から出入り口から遠い運転席後ろ、というのはわかりますが、一番安全である、という根拠はなんだったのでしょうか?
根拠となるデータなどは一度も見たことがありません。
「上座」は目上の人、上司、お客様など大事な人に座ってもらう場所。だから安全でもある?という勘違いでしょうか。
いつのまにか「上座」と「安全」を混同してしまったのではないのでしょうか。
後部座席のシートベルト着用率はまだまだ低い
運転席、助手席のシートベルト着用は安全対策の常識として定着しつつあります。当然のことながら私も必ず着用しています。
ですが、後部座席に座った時は・・・私も100%は着用できていません・・・自動車業界の人間として反省すべきですね。
警察庁とJAFが合同で行っている調査結果
一般自動車道におけるシートベルト着用状況調査結果 | ||
運転席 | 助手席 | 後部座席 |
98.5% | 94.9% | 36.0% |
引用元:警察帳・JAF合同調査 2016シートベルト着用率データより
運転席、助手席が90%を超えているのに対して後部座席はたったの36%です。
シートベルトを着用していないとどうなるか?
シートベルトを着用していないと・・・
・後部座席乗員の致死率が着用時の4.8倍に!(警察庁資料より)
・後部座席乗員の車外放出の危険性が着用時の16倍に!(警察庁資料より)
・後部座席乗員が前席乗員の頭部に重傷を負わせる確率が着用時の51倍に!(自動車事故対策機構実験データより)
以前に友人がドライブ中に追突されてしまい、助手席の人がフロントガラスを割ってしまった、ということがありました。
その人はシートベルトをしていたにもかかわらず、頭部でフロントガラスを割ってしまったのです。
シートベルトをしていて頭がガラスに接触するくらい前方に投げ出されたということですね。
最初に聞いたときはどんだけ首が伸びたんだよ?と思いました。
(10代の頃の話です。今の様に事故の衝撃を再現する映像など見たこともない時代でした。)
もししていなかったとしたら・・・
運転者、同乗者ともに友人でしたが、幸いにも二人とも命に別状はありませんでした。
その話を聞いて、実際に割れたフロントガラスを見たあの時から、助手席に乗った時のシートベルトをする習慣が身に付きました。
3秒で助かる命もある
シートベルトをするためにかかる時間ってどのくらいですか?
引っ張って固定金具に差し込むだけです。
2~3秒ですよね。
そんなに手間や時間がかかることではありません。
それに後部座席に乗っているときにシートベルトをしていると何か邪魔になることがありますか?
まったくないですよね?
・時間もかからない
・手間もかからない
・邪魔にもならない
それなのに着用率が低いのは意識の問題です。
(今回は自分に向けても書いているのでもう一回言います)
後部座席のシートベルト着用率が低いのは安全意識が低いからです。
・あなたが運転するとき、後部座席に乗っている人は事故が起こって命を落としてしまっても良い人ですか?
・あなたが後部座席に乗っているとき、家族を残して命を落としてしまってもいいんですか?
私は自分と大事な人を守るために、すべての座席でシートベルトを着用させます。