12月から3月まで車が高値で売れやすく、新車が安く買いやすい時期です
自動車販売業界は年末から3月末あたりまでにかけて、市場がとても活発に動きます。
いわゆる拡販期、というやつですね。
これは新車市場、中古車市場ともに活発になります。
なぜそうなるのか?
理由はいくつか要因が絡んでのことなので、ひとことでは言い表せません。
そもそも拡販期の理由はなんなのか?
今回はそのあたりを解説していきます。
1月から3月は決算の時期
まずは新車市場から。
3月は決算期にあたります。
半期でも年度末でもとにかく決算期。
自動車メーカーの成績が決定される大事な時期なので、メーカーとしては一台でも多く売りたい。
そしてその自動車メーカーから車を仕入れ販売するディーラーも一台でも多く売らなければならない。
決算セール!とはよく聞くワードですが、お客さんが決算特価で安く買える時期、というよりも
販売する側が決算特価で安くしてでも売らなければならない時期なのです。
その結果、お客様にとって有利に買える条件が重なりやすい、それが決算セールの実情です。
新車が売れると中古車も増える?
次に中古車市場。
新車がたくさん売れると、下取りだったり、売却だったりで、中古車市場にたくさん車が流れることになります。
商品として多くの車が在庫になってきます。
中古車市場は商品が多ければ多いほど売りやすい。
お客様の選択肢が増えるからです。
さらに大手の中古車買い取り販売店などもこの時期は決算になっている会社が多いです。
結果としてやはりこちらも決算セール!が開催されるわけです(笑)
新生活に向けての需要がある
この時期、学生さんの進路が決まったり、会社員の転勤などで人が動きますよね。
そのなかで、車が必要になったり、あるいは不要になったりすることがあります。
ということは、車を売る人、車を買う人も必然的に多くなり自動車販売業界が活発に動くこととなります。
そういったわけで、新車市場、中古車市場ともに活況となっていくわけですね。
新車を買う人も中古車を買う人も、クルマを買うことには違いない
新車を購入する客層と中古車を購入する客層は違うだろう、という意見もあります。
全く同じではありませんが、そう大きな違いもありません。
共通しているのは車を買う、という行動をすること。
絶対に新車しか乗り継がない、逆に絶対に新車ではなく中古車を選ぶ、というお客様もなかにはいます。
しかし多くの方が、予算によって新車を買うのか、中古車を買うのか決めています。
皆さんも思い返してみてほしいのが、車を買い替えたりするときにまず最初に考えるのは
「あのクルマ(車種)が欲しい!」ということが頭に浮かびませんか?
車を買い替える時、多くの場合がまず先に希望の車種が浮かびます。
次に予算の問題が発生します。
そこで初めて新車なのか中古車なのか、と別れていくわけですね。
あのクルマが欲しい→予算の範囲で新車が買える→もしくは足りないので中古車で探す
という流れですね。
さらに予算と新車価格とが近い場合、新車、中古車の両方で希望の車を探す
となるわけです。
そういったわけで新車、中古車でもお客様が動くと両方の市場が活発になる、ということなのです。
車が売れる時期ということは、買い替えるのもその時期になる
ここまでに説明してきたことを踏まえて考えてみましょう。
単純なサイクルです。
①いくつかの要因で1月、2月、3月は車が売れる
↓
②数年後、その車の買い替え時期も1月。2月、3月
↓
③だから車が売れる。以後①、②の繰り返し。
このような感じでループします。
ちなみに9月の決算期も同じような理屈でクルマ業界が活発になります。
それならば9月、3月の決算が一番お買い得条件なのでは?ということになりますが、少し注意が必要です。
それは車の在庫状況。
メーカーの在庫も少なくなってきている?
ここ数年の新車販売は、お客様をお待たせすることが多くなってきているのが現状。
通常の注文でも生産待ちになることも多いです。
新型車になると発売前に予約を開始、それでも納期が半年、一年待ちなどが珍しくありません。
メーカー生産の在庫では足りず、ほぼ受注生産のような感じになってきています。
国内全メーカー、全車種に当てはまることではありませんが、それでも全体的に生産待ちになる傾向はあります。
数年前ではお客様を待たせることに申し訳ない気持ちがありましたが、今では業界全体でそのような風潮になってきています。
メーカーとしても過剰な在庫は経営を圧迫しますし、ディーラーとしてもダブついた在庫を売り切るための大幅値引きで在庫処分、というようなことをすることがなくなりました。
こういった状況で、新車を注文して、数週間から一か月で納車、というようなことが難しくなってきました。
そのような事情から、3月末ギリギリでの受注は3月までの実績になりづらい、そうすると販売条件も決算特価では出しにくい、というようなことが起きがちです。
現在車を買い替え、もしくは売却などを検討している方は遅くとも2月中旬まで、ギリギリ悩んだとしても3月上旬までに商談を終えておくことをオススメします。